トヨタ定番のステアリングリペアです。クラウンのステアリング上部が破れてしまっています。そこを直します。
破れているところをめくってくとドンドン範囲が増えていきます。浮き上がっているところはどのみちダメなので余計な部分は切り取ってしまいます。そこに液状のパテを流し込みながら定着させ、表面の凹凸を無くしていって仕上げています。
いつも悩むのですが、破れているところを残しても結局変わらないのでは?と。一度表皮から剥がれた部分を接続するよりもリペア剤で覆ってしまった方が成形はしやすいので切り取ってしまいますが、どっちが正解なのでしょう😅






成形するときにガシガシ削ると周りの表皮が剥がれることがありますので丁寧な動作を心がけています。剥がれるということは、すでに劣化しているということなのでどうしようもありませんが、施工範囲は狭い方がより自然に仕上がります。
劣化して浮いている部分があるステアリングはこういうのです👇

一見小さな破れが点在した状態ですが、一番大きな破れ部分が浮いていて下まで続いています。もうこれは縦5~6cm程の破れ状態になっています。これを上からパテ攻めすると成形段階でたいてい剥がれます。液状のパテでいくか一度破ってから行くか、悩みどころです。
ただ、多少破らないとリペア剤を入れた後に表皮がクシュっとなってしまい、この部分の研磨に悩まされることになります。これがやり直しの元。リペア剤から劣化した表皮を露出させてしまわないように注意しています。
施工範囲が大きくなると馴染ませる苦労が増えるので悩ましいですが、トータルリペア・アイテックは強度や使用期間が長い方法を取るようにしています。少しでも怪しい部分があるときは施工範囲を広くとり安定した状態で仕上げるように心がけています。
それでも再発する場合もあるのが劣化によるダメージの悩みどころです😓
リペアのライバル、社外品に交換
リペアのライバル。それは交換です。純正以外にも社外品も多くあり、価格的にも競合するものもあるので悩まれると思います。
リペアの良いところは脱着をしない。という点です。脱着工賃が発生しないので比較的安価です。それでも20,000円弱はします。
社外品への交換は部品代プラス交換工賃になりますが、安いもので総額30,000円くらいでしょうか。形も価格帯も質感もピンキリなので50,000円~になることもありますが、好みのステアリングに変えられる楽しみもあります。リペアよりも価格は上がりますが、全体が新品になりますから相当なリフレッシュにもなります。
純正品はそもそも部品代が高いので少数派だと思いますが、純正交換という方法もあります。この場合、同じ年月が経過すると同様のトラブルが起こるというデメリットがあります。
ハンドルカバーという方法もありますが、リペアを悩む車種の場合、ほとんどが選択から外れると思います。逆に、価格で勝てないので軽自動車やコンパクトカーなどの施工例がほとんどありません。
小型車でもステアリングスイッチが増えたりヒーターが点いたりステアリングは高級化しています。軽だから、小型車だから、安い車だから…という理由から敬遠されがちなリペアですが、頼まれれば高級車と同じ材料、工法、配慮にて施工しておりますのでご検討ください。