こんな記事をYahoo!ニュースで見かけました。
「消えたプッチンプリン」他人事でない 専門家が警鐘 システム更新「2025年の崖」(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース
元SEというか、似非SEといいますか、独学でVBAを扱えるようになってちょっとしたソフトも販売したことのある私が思うこと。
システムに合わせられない(日本)企業
コンピュータシステム(以下PCとします)というのは超柔軟な人間の脳とは違い、あらかじめセットアップしておく必要があります。経験を記憶することも指示(プログラム)をしないと出来ないのがPCです。そんなPCに柔軟な対応をさせるためにはあらゆる可能性をシステム内に盛り込んおく必要があります。
PCでできることには限界があります。柔軟な対応は苦手です。というかできないと考えたほうが良いと思います。だったらAIを導入して・・・とか簡単に言ってしまう人もいますが、PCの限界の事を全く理解できていないと思います。AIも所詮PC。膨大な情報収集を得意とし、その情報から導いた傾向や統計でしかないと私は考えており、ケースバイケースという状況においては誤りも多く含みます。
可能性を上げるのは得意でも、選択するという意思はないのでAIは意思決定はできないものだと考えなければならないと思います。
この限界を超えさせるのが日本企業のPC脳の全くない方々。PCに柔軟な対応をさせようとします。ベースとなるソフトがあったとしても、自社の業務フローに合うようにカスタマイズさせるということを強いてきます。そうすると納入者側としては可能性を盛り込む必要が出てくるため、もれなく列挙してもらう必要が出てきます。
これは、非常にやっかいで10年に1度の事であっても、納品後すぐに発生してはクレームになってしまうからです。PCが苦手なことをさせておきながら、理解ができていないばかりにこれをクレームにしてしまうのです。
脳で判断すべき柔軟な事柄を、PCにやらせようとすることほどナンセンスなことはありません。PC・AIは万能だと決めつけプログラミングを理解していない場合、全く理解できないことなのだと思います。
「若い子は大丈夫…」そんなことはありません。年齢は関係ないと思います。
若ければ若いほど「利用する」力は非常に高いと思います。生まれたときの環境が違いますからね。ただ、利用ができるだけではPCの限界を知れるわけではありませんし、プログラムが組めるようになる力が育つわけでもないと思います。
お偉い方だけが悪いのではなく、年齢に関係なくシステム会社と企業の窓口担当の理解力も試される部分なんだと思います。
と、言っている私は高卒です🤣しかも底辺レベルの(笑)高等教育を受け卒業した人は偉いのだと言いますが、そこでは何を教えられ、何を教わってきたのでしょうか?頭が悪いので教えてくださいm(_ _)m
「阿吽の呼吸」
という鬼滅の刃の呼吸…なんてありませんが、「阿吽の呼吸」日本人が大事にして古くから受け継がれてきた世界に誇れる素晴らしいコミュニケーション能力だと思います。
ただこれには明確な意思表示がありません。PCにしろAIにしろ、条件提示(意思表示)のないことに対して反応を示すことはできません。阿吽の呼吸は人間とPCの間には通用しません。
「こういう操作をしたんだからこう動け!」「全くいう事を聞かん!」「動きが遅い!」
こんな調子では衰退もするはずです・・・
プログラミング
PCの脳はプログラミング(言語)として見ることができます。
↓これは私が作った簡単なプログラムです↓エクセルから会計ソフトへ入力するデータを作る為に作ったものです。
プログラムは作り変えることもできますが、決まったことしかやらないのがプログラムでもあります。一度作ったプログラムは必ず同じ作業をやってくれますが、PCを阿吽の呼吸で動かすようにするには、多少の工夫や理解が必要になってきます。
プログラミングは基本的にローマ字で組まれていますので英語圏以外の国では不利に働いてしまう部分があります。こと日本語とプログラミング言語には大きな壁があります。漢字を含めると何万という文字が存在するため、大文字小文字合わせても52しかないローマ字と比べると複雑さの違いは歴然です。
日本では日本語とローマ字を共存させなければならないので運用は確かに難しくなる部分があります。文字も記号も結局はコードですが、一致、不一致の問題が起きやすいのは確かです。カタカナの「イメージ」と「イメ―ジ」では違う文として認識されます。「ー(長音記号)」と「-(マイナス)」では全く違う文字コードになるので不一致(エラー)が出てるということですね。
高速演算も得意なPCですが、プログラミングも運用方法もシンプルというのがエラーを防ぐポイントだったりします。
限界のあるものに人間が合わせるべき時代
PCやAIにとって代わられる仕事、なんていうのは10年以上前から言われていますが、PC・AIにとって代わられたとしても人間がやるべきことというのは絶対に存在します。そこを理解していないから不安に思うのでしょうが、PC・AIに「合わせる」という考えや理解を持っていれば何も恐れる必要はないはずです。
日本の衰退というのはあらゆる方面で言われてしまっています。それはそうです。世界中のインフラとして確立されたPC環境にできないことを求めている限り衰退は止まらないでしょう。
「変化を嫌う」とも言われますが、企業や集団において変化を促すのは「上の方々」の役目だと思います。その上がしっかりと理解できていないから結局変化に対応できず今の状況を生んでしまったのだとこの記事を見て思いました。
政治でもそうでしょうね。平均年齢何歳なんですかね。生まれたときは戦後、高度経済成長初期とかですかね。大企業の社長の平均年齢と比べても相当なベテランになるんじゃないでしょうか。Yahoo!記事のように大企業でもこうしてPCに苦戦しているのに、国として苦戦するのも必然なのでしょう。
仲良く共存
人間やPCの良いところ、悪いところ、得意分野、不得意分野を人間が理解して共存するのが最強だと思います。
プログラミングが全く分からなくたって、良し悪しを理解することはできるはずです。システムに合わせるというのが、エラーを最小限に防ぐ最も合理的なやり方になってくると思います。さらに、システムに合わせれば、エラーはシステム製作者の責任とし堂々とクレームを上げられますね。製作者側にも積極的に対処する気にもなるでしょう。
そうして、より良質な基幹システムの基礎が改めて作られていくのだと思います。
後れを取ってしまっているのは間違いないとしても、終わったわけではありません。システムの適正な利用が進めばまだまだ育っていくと思います。私のようなオタク気質の人だけが知っていくことではなく、全員が知れるような機会を増やしていくことが、日本のPCスキルの底上げになっていくと思います。