まずは問題の個所の確認から始めます。
2019Before → 2020After → 2023After
1年以上何ともありませんでしたが、ある時から塗装が剥がれだしました。きっかけは割れたスマホケースだったりします。スマホケースも日々傷んでいきましたので攻撃性も増していき、気を付けているのですがだいたい雨や風の強い日にやらかしてしまいます😓
テスト車ですので強度を見るために引っかいていたりもしますのでこうした見苦しい姿になってしまっていました。
接続部分のチェック
施工時からずっと注目していたのは、接続部分の強度です。
作業前は広範囲で完全に表皮が無くなって裏地しかない状態からリペア資材だけで再現しましたが、お客様の車での作業なら「施工不可」か「欠損部に代わりの合皮でつなげる」「ステッチも革のつなぎ目も無視して強度重視で施工」で対応していたと思います。
そんな中、溶着した部分が強く残っていたのには安心しました。どちらかというと柔らかい材料をあえて選んでいたので当然の結果と思って納得しています。そして凝りもせず、トータルリペアの資材だけで修復をしてみます。
作業工程
少し塗装面を削ってから生地の下地を溶着しています。貼り合わせず1枚貼りです。
塗装した上からでもしっかり溶着できました。
奥に見える部分はパテのようなものだけで修復しました。
パテで下地を終わらせます。
この後、塗料のベースとなるものを塗り込みさらに別のパテで細かい凹凸を消していきます。
大きなゆがみが残りますがテスト車なので消費期限ギリギリの残り物材料を使い節約します😅
塗装してみると大きなゆがみは思ったよりも感じないレベルになりました。
つまんでも潰しても追従してくれます。柔軟性はあまり損なっていません。
合皮を接続する形にしていればもう少し歪みは抑えられるのかもしれませんが、2019Beforeの通り、完全に欠損していてそもそもゆがみたわんでしまっているのでユーザーとしては大満足の結果です(笑)
2023After
上っ面がキレイなのも大事なことですが、一つ一つの工程を確実にやっていくことがより良い施工になります。道具や材料のコンディションも重要ですのでこれも腕のうちに入ると思います。私はまだこうしてテスト施工をしながらやっているような身ですのでより上のレベルに行けるようテスト施工を続けていこうと思います。
現在27万km。次のテストは車が先か、シートが先か…という勝負になるのでしょうか😢