当社は300台分以上のヘッドライトを在庫し、順次商品化して販売しています。中には破損しているものもありますが、破損させてしまったものもあります・・・今回もそんなトラブルからのリペアです。
ゴミをゴミにしなくて済むのもリペアの良いところ。ゴミのような中古部品に囲まれていますがすべて再利用可能なパーツですので直せるものは直して売ります。
今までインテリアリペアの接着剤ということでヘッドライトの補修に使用することのなかった少々柔軟性のある接着剤を画像のステーに流し込み接着をしてみました。
キレイに割れております。このままだと接着剤が入り込む隙間が少ないので裂け目をくの字に削ってから流し込みました。周囲もペーパーで少しザラつかせて少しでも接着剤の乗りを良くしています。画像は割れたときのまま。
接着剤自体は速乾ではないのですが、硬化剤を吹き付けると一瞬で硬化します。きれいなリペアの場合はこの接着剤を削って面を整えるのですが、見える部分ではないのでこのままです。
仕上がりよりも強度が気になるところですが、およそ5~7kgほどあるだろうと思われるヘッドライトを持ち上げられるだけの強度が出ています。
外装パーツとしての強度としては不安はありますが、インテリアリペア用の接着剤として考えると耐荷重5kg以上というのは安心です。しかも硬化時間は一瞬です。
これでも売り物です
中古車業界は不正案件などで世間を騒がせしている状況ですが、この部品も売りに出します。破損したこと、補修したことを隠すことはありません。このような状態でも必要としているユーザーさんはいるもので、「ジャンク品」でもだいたい買い手が付きます。むしろ、破損していないマイナーな車種の部品よりもメジャーな車種のジャンク品のほうが回転が良いくらいです。
レガシィ BP/BL系後期用のヘッドライト
リペアをしたヘッドライトはレガシィシリーズ歴代最高傑作と言われている4代目BP/BL系の後期用のヘッドライトです。ずっと乗り続けている方や憧れの中古車をGETした方など車好きにとってはまだまだ現役の車種です。
レンズそのものは比較的キレイなので殻割してレンズだけ使うことも考えられますし、バラスト、リフレクターやカプラー目的という方もいたりします。ASSYでしか手に入らないものなので中古品をバラシて必要な部品を取り出して使うのでしょう。また、樹脂パーツ用の溶接機もあるので十分な強度を与えてから使うというパターンもあります。
中古車業界へ冷たい視線が注がれていますが、捨てずに再利用することにまで冷たい視線を浴びせてしまってはただの資源の無駄遣いになってしまうので、そんな冷たい視線を受けつつもこのような「ゴミ」同然のパーツの再販も続けていきます。