2023年3月の施工です。ほぼ新車施工になります。車体が大きくて壁のように感じます。
この時期のコーティング作業は第一に花粉除去から始まり、花粉除去に終わると言っていいくらい花粉の対応に追われることになります。今年は花粉の飛散が多く、千葉県北西部も例外ではなくとても酷い状況です。私の鼻廻りも例外なく…マスク外し解禁との事ですが、花粉対策で当面外せない日々が続きそうです。
昨年、おととしとあまり花粉に苦労しなかったのですが、今年は苦労することが多いです。
花粉については諸説あるものの、夏になれば自然と消えるというのが定説です。ガラスコーティングやボディ磨き、クリーニングの仕事を年間700~800台携わっていますが、この時期以外に花粉が残っている車なんて見たことがありません。
仮に花粉除去をせずにガラスコーティングを塗り込んでいてもそれが残ってしまうなんてことはないんじゃないかと作業経験から感じます。花粉が除去されずにコーティング施工がされる可能性はごまんとあるわけですが、見たことがないということは、花粉の付いたボディの上からガラスコーティングをしても熱で分解されるという事実もあるのだと思います。
花粉ジミ除去の最終手段
以下、2025年6月編集
手順①お湯・・・でダメなら
手順②熱湯・・・でダメなら
手順③ボディ研磨(熱と研磨両方向攻撃)・・・でダメなら
手順②ヒートガン・・・でダメなら
手順③夏を待つ
以上です。
納車前のお車の作業を請け負っている者としては花粉ジミは除去しておきたいものです。
私が行う作業は、数か月展示されていた「半放置車両」になります。何層にもわたり花粉を含む不純物が堆積した状態からの作業になります。ユーザーさんとして考えると、数か月洗っていないのとほぼ同じ状態です。ただ、走行中に風雨にさらされるという点で、洗車をしていないユーザーさんの車の方が症状は軽い場合が多いです。
これは、販売店さんや、同業者の悩みと言えると思います。
ユーザーさんの場合は、より手軽な除去方法を取ることができます。
ユーザー用花粉除去方法
強行策を取らなくても洗車+αで対応できることがあります。
市販花粉除去剤
花粉は水に触れ酸化変質し、ボディの塗装面などにシミとなって残りますので弱アルカリ性クリーナーが効果的です。一般的に、虫取りクリーナーを使い、溶かし出す方法が知られています。ほとんどの場合、滞留させて反応させるタイプです。滞留させなければ落ちる汚れも落とせません。
プロ向け希釈タイプ
軽度の花粉付着であれば、希釈タイプの洗剤が効果を発揮することもあります。
希釈率を変えることでいろいろな部位や汚れに対応できます。落ちる希釈率は自分で見つけなければならないという点でプロ向けです。洗浄力が高いということは、希釈せず使った場合のリスクも大きいので注意が必要です。
どんな性質の洗剤でも洗浄力が上がれば上がるほど、乾燥や滞留時間、希釈率などへの注意が必要になっていきますので使用の際は十分にご注意ください。滞留させなければならないのか、即効性なのかなどの見極めも重要です。
少々高いですが、効果と1年中使える手軽さが良いと思います。
放置車両には向かないがそれでもやるのがお仕事です
私がお預かりして作業をスタートする車の状態では、このような市販のクリーナーでの効果は限定的ですが、マメに洗車をする場合はとても使いやすいと思います。
花粉は水に触れると酸化変質するというのもポイントで、水に触れる前に対処するつまり、直接吹き付けるとより効果が高かったりします。このような方法を取るときは、直射日光下は避けてください。洗剤は乾燥させてはいけません。雨に降られた場合は既に酸化変質してしまっていると考えて良いはずなので、洗剤で落とすのはより一層困難になります。
コーティング業者としては時間がかかりすぎる方法は取れません。ましてや、当社は出張メインでやっているため、洗車場を占拠するわけにもいきませんから、予定時間を守ることも大切です。
ボディを痛めず、時間も守り、最高の成果(施工証明を発行できるだけのコーティング施工)を行うのがプロの仕事です。もし、花粉の上からコーティングを塗布することに不安があったり、信用ができないなら、春を避ければ良いだけです。わざわざダメージを与えてまでやる作業ではないと考えています。
個人ユーザーさんは夏まで待ってもらえばいい
個人ユーザーさんからコーティング依頼を受け、それが花粉の時期で、花粉の残留について気なるときは夏まで待ってもらうようにしています。それが一番平和的です。